2011年5月16日月曜日

科学者の日記110516  福島原発1号機

ところで福島原発1号機が「メルトダウン」していたということで、今朝(2011年5月16日)の新聞、テレビは大騒ぎになっています
.

でも、私は次のようなコメントを昨夜、あるテレビ局でしました(時間は後に調べて追記)。

1)   

報道が「東電の発表」を信じるのは奇妙だ。

2)   

1号機の燃料が破壊されているのは、3月下旬に判っている。

3)   

日本の報道が、このことを報道しなかったのは「事実」より「正式な発表」を重視するという習慣のためだ。

4)   

専門家は、水の循環ができなくなると、発熱量、水の蒸発熱、熱容量、燃料の融点や力学的性質などから、破壊までの時間を計算できる。

5)   

従って、東電は3月11日午後4時36分に注水が出来なくなった時点で、午後7時30分には燃料が露出すること、午後9時には燃料が融点に達することの計算を終わっていた。

6)   

外からデータを得ている一般の専門家(私など)は、「注水は部分的にしか出来ないから、数日中には燃料は破壊される」ということだけは判る。

7)   

12日午後3時36分、水素爆発を起こしているが、1)から6)までのことが起こっているのが判れば、水素の発生量が判り、圧力から格納容器、建屋の水素量の変化が計算できるので、火源があれば、12日の午後には水素爆発が起こることを計算していたと考えられる
.

8)   

水素爆発で大量の放射性物質が漏洩するかどうかは、原子炉の破壊状態によるが、かなり危険だったことは東電は判っていた。

このコメントは時間枠もあって、あまり放送されないと思います。

また、今日(2011年5月16日)の朝、ある放送で次のコメントをしました。

1)   

菅首相が斑目原子力安全委員長と福島原発を視察した時にはすでに1号機は破壊に向かっていた。

2)   

菅首相は東京に帰った後「原子炉は大丈夫だ」と言っている。

3)   

このことは、菅首相がウソを言ったか、斑目委員長が間違ったか、それとも福島原発の吉田所長が事実を伝えなかったかである。

4)   

いずれにしても誰かが原子力基本法の公開の原則を破っている。

5)   1号機の燃料が破壊されていることが判った(メディアが昨日、判った)ことによって、工程表は変わらない.その理由は東電は工程表を作成するときに、すでに1号機の燃料が破壊されていることを知っていたから。

6)   

もし東電が1号機のことで工程表を替えたなら、東電は2重のウソをつくことになる
.

これも時間枠の制限で、詳しくは放送されませんでした。

私は昨夜からなんとなく違和感を感じていて、この違和感が何によるのか考えていました。

今朝、それが判ったような気がします
.

1)   

日本のメディアは「事実」より、「公式発表」を重んじる
.

2)   

すでに3月末には原子力学会始め、多くの専門家が「1号機の燃料は破壊されて原子炉の下に落ちているだろう」と言っていたが、「民間の専門家の言うことだから」ということで報道しなかった(のではないか)。

3)   そして、東電が発表すると(事実としては取材の結果、知っていたのに)「メルトダウンしていた!」とビックリして見せた。

4)   

このような「お上主義」、「形式主義」が、日本人や日本文化に特有なことか、または最近の日本人の傾向かは今後、考えて行きたい。

5)   

東電は「国民に危険なことを知らせてくれない企業だ」ということがわかった。

                                                                

これから一つずつ、解きほぐして行きたい
.

Posted via email from realtime24's posterous

0 件のコメント:

銀行株

Only Wire

    フォロー