2010年9月17日金曜日

@nifty:為末大オフィシャルサイト「侍ハードラー」:何故9.11が起こされたのか、について

一つおもしろい話があります。

 とある、犯罪を犯した少年がいます。そこで、この犯罪は何故起きたのか。一体誰が悪いのかという議論が起きます。
 
 少年は幼少期からスラム街で育ちました。十分な親の愛情を受ける事も無く、半ばストリートで育てられた様な形で成長してきました。すこし大人になったとき、少年は地元のギャングに入ります。こちらのギャングは入ったが最後抜ける事は困難です。窃盗や暴行を繰り返しながら、少年は成長していき、とある罪から警察に捕まる事になり、今判決の時を待っています。

 一体少年が犯罪を犯す理由になったのは何なのか?そういうアンケートをとった時に興味深い結果が出ました。

 それは東洋系国家、たぶん日本が一番でしょうが、は少年が育った環境に原因があると答えました。しかし、西洋系国家、アングロサクソン系が優位の国家は少年そのものに原因があると答えました。

 以前どなたかに紹介してもらった本に書いてあったのですが、アングロサクソン系思考は物事を切り離して考えるのが主流で、何か一つの事例について関係している事をあまり追求していきません。この例でいくと、犯罪自体にフォーカスをあてる西洋人は、犯したのは誰だ、それは少年だ、だから少年が原因で、悪いのは少年だというロジックになります。外科手術の考えです。

 東洋系思考は関係性の国民性です。森羅万象、全てはつながっていると考えるのが東洋人です。物事は複雑に絡み合い、どれか一つが変われば全体も変わる。何かを抜き出す事等できやしないというのが東洋の考え方です。
 先の話でいけば、確かに少年の犯罪は起きたけれども、本質的な事を考えればその生い立ちに原因があり、その生い立ちを放置してあった国家に原因がある。悪いのは少年ではなく、社会だとなるのが東洋です。もっと踏み込めば、悪いものも原因も無い、全ては釈迦の掌よとなっていきます。漢方の考え方でしょう。

 早い判断を出来るのが西洋、しかし浅い。判断がとにかく出来ないのが東洋、しかし深い。そんな印象でしょうか。

 上記の理由から、アメリカ人にとって遠因と感じられる、なぜ9.11が起こされたのか、はそもそも興味の対象ではないのではないでしょうか。そんな事言い始めたらきりがないから、ここに集中して議論しようぜというのがアメリカの基本的な議論のスタイルです。そもそも論は、あまりこちらでは好まれません。故に、アメリカでは何故9.11が起こされたのか、が語られず、一体悪いのは誰かに思考が向かうのではないかなと思います。

Posted via email from realtime24's posterous

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