2010年5月26日水曜日

世界人口の9割が携帯受信可能に:ITU報告 | WIRED VISION

私が学生だった頃、インディアナ州の田舎の農場に家族が住んでいる友人がいた。2003年になってようやくインターネットを初体験したところで、それは(高価な)衛星インターネットの形でだった。一方、携帯電話サービスの方は、地域のあちこちでかなり以前から米Cingular Wireless社[当時]が提供している、と話してくれた。

同じような状況が、現在、世界全体でも起こっているようだ。国連機関である国際電気通信連合(ITU)がまとめた膨大な報告書『2010 World Telecommunication/ICT Development Report』(PDF)によると、現在、世界人口の9割近く[86%]が携帯電話サービスの利用が可能になったという。[さらに、途上国の多くの地方において、家庭に携帯電話がある率は5割以上になり、この率は固定電話の率よりはるかに大きいという]

ITUの推定では、先進国では地方人口の95%が携帯電話の電波を受信できるが、発展途上国では75%になるとしている。最悪な地域はアフリカで、地方人口においては携帯電話サービスを利用できるのはわずか52%だ[全体では69%]。ただしこの数字も、2003年の20%と比べると急増している。

これとは対照的に、インターネットにアクセスできるのは世界の人口のわずか4分の1にすぎない。ITUの報告書によると、開発途上国では電気の不足やコンピューター価格の高さ、インターネットのアクセス料金の高さなどが主な障害となっており、地域社会には共同アクセスポイントが必要であるという。

ITUが目標としているのは、2015年までに世界人口の50%が何らかの形でインターネットに接続できるようにすることだ。これは、有線ブロードバンドだけを想定した場合は高すぎる目標といえる。しかしITUは、世界各地で携帯電話の通信システムが驚くほど急拡大していると指摘。携帯電話の電波をほぼあらゆる場所で受信できるようになった結果、地方でのインターネット・アクセスには十分可能性が出て来た、とITUでは考えている。

[ITUは2009年3月に、世界人口の約60%が携帯を利用している(世界全体の携帯電話の契約数が41億件になった)と報告している(日本語版記事)。リンク先記事によると、途上国では銀行インフラが整っておらず、銀行口座を持たない人も多いため、携帯電話ユーザーを対象とした送金サービスなどが展開されている]

Posted via web from realtime24's posterous

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