2010年1月27日水曜日

知っていることを書くのではない。知りたいと思ったことを書いているんだ | Lifehacking.jp

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新しい文章を書くとき、新しい何かを作ろうとしているとき、私たちは大いなる未知を眼前にしています。なにを武器にこの未知の航海にのりだせばいいのでしょうか? 「何も持たなくていい」Boston Globe のコラムニストでピューリッツアー(報道)受賞者の Donald Murray は教えてくれます。

Merlin Mann さんの日常ブログである Kung Fu Grippe で彼の引用が載っていたので調べてみたところ、彼がコラムを書く際の方法について書いた記事が、実に魅力的な言葉にあふれていましたので、ぜひ紹介してみたくなりました(分室でも紹介しましたが!)。

何かを書く人、クリエイトする人にとって示唆になる言葉ばかりです。

My ignorance is essential. I do not write what I know but what I need to know. It is not something I know but need to know.

私自身の無知はとても重要だ。私は知っていることについて書いているのではなく、知りたいと思っていることについて書くのだから」

Sandra Cisneros tells us, “Write about what makes you different.” Your readers want to see the world through your eyes.

「自分が他の人とは違うところを書きなさい」とサンドラ・シスネロスは言っている。あなたの読者は、あなた自身の目を通して世界を見たいんだ。

I imagine my reader standing beside me as we have a conversation. The reader leads me, asking the questions I must answer. If I say nothing that surprises us by the end of the first third of the draft, I start a new column on a new topic.

書き終わると、私は自分の読者がとなりにたっていて会話をしているところを想像する。読者は私に語ることを促して、私が答えなくてはいけない質問を投げかけてくる。草稿の最初の三分の一で、私が何も驚くべきことを言えていないのなら、その送稿は捨てて別の新しいコラムを書き始めるんだ。

After I write a draft, I read it, hearing what I have said so I can dance to the music of the draft.

草稿が書き終わると、私はそれを音読する。自分の口から出てくる言葉に耳を傾け、草稿が奏でる音楽にあわせてダンスを踊るために。

特に心を動かすのが最初の言葉「私は知っていることについて書いているのではなく、知りたいと思っていることについて書くのだ」というものです。

えてして、私たちは勉強し、物事に詳しくなってからブログを書いたり、本を書いたりするのだと考えがちですが、むしろそんな準備はやめていきなり未知の領域に飛び込む方がよいと彼は忠告しているのです。

「書いているから、書けるようになる」「実践するから可能になる」それが世間に受け入れられるか、何かの成果になるかは先に決めることはできないのですから、まずはペンを手にしろ、ということでもあるでしょう。

この1点だけでも信じて行動に移す人がいれば、きっととんでもない場所にまで引き上げられて、この言葉が真理だったと納得するはず。それほどまでに真実がこもった言葉だと私は思っています。

というのは、どんなに経験をつんでも、新しいものを作り出すときの未知を前にすれば、また同じ一人の挑戦者だからです。

Donald Murray は死の5日前までコラムを書き続けて、2006 年に 82 歳でこの世を去りました。その最後のコラムにはこう書いてあります。

Each time I sit down to write I don’t know if I can do it. The flow of writing is always a surprise and a challenge. Click the computer on and I am 17 again, wanting to write and not knowing if I can.

執筆をするために座るたび、自分にそれが書けるのかどうか、確信をもつことはできない。執筆の流れをつかむまでにはいつも驚きと挑戦が待っている。コンピュータを立ち上げた瞬間、私は17歳に戻っている。書きたいという熱意が満ちあふれ、それでも自信がなかったあの頃に。

恐るべき82歳。

Posted via web from realtime24's posterous

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