前回は英単語や英文法を学ぶ良書を紹介しました。
英単語と英文法は、リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの全ての土台となるものです。
紹介した本はどれもめちゃくちゃロングセラーのすばらしいものばかりなので、ぜひ読んでみてください。 さて、今日は日本人が英語を話す時に覚えておくとものすごく役立つポイントを紹介したいと思います。
僕は英語のスピーキングに関しては、何かいい本や教材をみつけて急にできるようになったと言うわけではありません。
少しずつ試行錯誤しながら身につけました。 言うまでもなくコミュニケーションの基本は、相手の言うことを正しく理解して自分の言いたいこと正しく伝えることです。
気のきいた表現を覚えたりしても、この基本ができていないと全く意味がありません。
それでは僕がとても大切だと思う日本人のスピーキングのポイントを説明します。 1.YesとNoは言わない これは意外と思った人もいるかもしれません。
しかし、英語に慣れるまではとにか"Yes"と"No"を封印した方が英会話力が格段に伸びます。
と言うのも、英語の"Yes"と"No"は日本語の「はい」と「いいえ」とは根本的に違う構造をしており、しかも、ここを間違えると自分の言うべきことの反対が伝わってしまうと言う致命的な誤解を生み出すからです。 また、日本語では何か話を聞くとき、特に上司やお客様のようなちょっと上の立場の人の話を聞く時は、「はい」「はい」といちいち相槌を打つ習慣がありますが、英語にはこのような習慣はありません。
だから、日本人は"Yes" "Yes"とよく連発しているのですが、これは非常に滑稽です。
この"Yes"=「はい」の間違った思い込みを脳みそから強制削除するためにも"Yes"は封印しましょう。 さて、"Yes"と"No"と「はい」と「いいえ」の違いを説明します。 「昨日、選挙に行かなかったのですか?」 と言う質問に対して、もしあなたが選挙に行っていなかったら答えは、 「はい、行きませんでした」 となります。
もし行っていたら、 「いいえ、行きましたよ」 が正しい答えです。
日本語の場合は文全体を見て、それが事実と同じか違うかを見るのです。 ところがこれが英語だと、 "Didn't you go to the election, yesterday?" と聞かれて、もし選挙に行っていなかったら、 "No, I didn't." となります。
逆に行っていたら、 "Yes, I did!" が正しい答えです。
日本語とまったく逆になるのです。
YesかNoかと言うコミュニケーションにおいて極めて基本的なことが、日本語と英語では真逆になってしまうのです。
これは英語では文全体ではなく、動詞にだけ注目するからです。
この場合は"go"に注目しますから、"I didn't go to the election."か"I went to the election."が返答するべき文になり「動詞」に対して否定か肯定かで"Yes"か"No"が決まるのです。 これは日本人には非常に困ったものです。
正反対の事実が時に相手に伝わってしまうからです。
しかし、こう言う誤解を避ける簡単な方法があります。
それは"Yes"も"No"を使わないと肝に銘じることです。 この場合は"I didn't."か"I did."と答えればいいのです。 "Don't you think Mr. Hatoyama is stupid?"
「鳩山って馬鹿だと思わない?」 "I think he is stupid."
「馬鹿だと思うよ」 "I don't think he is that stupid."
「それほど馬鹿だとは思わないよ」
"Didn't you talk to her?"
「彼女に話しかけなかったの?」 "I talked to her."
「話しかけたよ」 "I couldn't talk to her."
「話しかけられなかったんだ」
このように"Yes"と"No"を使わなくても、まったく困ることはありません。
英語では"Yes"と"No"は動詞に引っ付いているオマケみたいなものなのです。
この英語の構造が完全に身につくまでは"Yes"と"No"は封印しましょう。
2.命令形は使うな! 日本の教科書ではよく習うけど、実際にはほとんど使わないのが命令形です。
なぜ使わないかと言うと、人は日常生活で人に命令しないからです。
奴隷とご主人とか、軍隊で兵隊と指揮官みたいな関係ならいざ知らず、現代の民主主義の社会では命令形と言うのはケンカしている時ぐらいしか使いません。
また、現代人は大人になるとあからさまにケンカしません。
なぜなら大人はケンカすると訴えられたり、時には脅迫罪などで逮捕されたりするので、大人はケンカしなければいけない時こそ妙に丁寧な言葉遣いになったりするからです(笑)。
また、会社で自分が中間管理職の場合はパワハラやセクハラで訴えられかねません。 しかし、日常生活やビジネスで人に何かを依頼しないといけないことはよくあります。
こういう時に命令形を使うと大きな顰蹙を買います。
「お前何様のつもりなんだ」と思われてしまいます。
命令形を使ってはいけません。
日本の英語の教科書には"Please"をつければ丁寧だとか書いてありますが、そんなことはありません。
"Please"をつけても命令形はどぎつい表現になりがちです。
だったらなんと言えばいいかと言うと、なれないうちは馬鹿の一つ覚えみたいに依頼の場合は"Could you please 〜"を使ってください。 "Could you please send this letter to the office of the Democratic Party?"
「この手紙を民主党の事務所に送っておいてください」 "Could you please prepare your business plan by next week?"
「来週までにビジネスプランをまとめておいてください」 また、レストランで注文を伝えたりする時は馬鹿の一つ覚えのように"I would like 〜"を使ってください。 "I would like a piece of this chocolate cake."
「このチョコレートケーキをひとつください」 "Could you please 〜"と"I would like 〜"で何でも言えることが分かるでしょう。 もちろん、命令形の気のきいた言い回しはたくさんありますが、そう言うのは基本的な会話、つまり「相手の言っていることを理解して、こちらの意思を正しく伝える」と言うことが完全にできるようになってから覚えればいいことです。
3.数字の単位は丸暗記する 数字の数え方は丸暗記しておかないとダメです。
日本語と英語では単位の呼び方が違うので、覚えておかないといけません。
英語では3ケタごとに呼び名がありますが、日本語だと4ケタごとです。
これは日本人には非常に困ります。 英語の場合は、 1,000 -> thousand
1,000,000 -> million
1,000,000,000 -> billion
1,000,000,000,000 -> trillion となります。 しかし、日本語の場合は、 10,000 -> 万
100,000,000 -> 億
1,000,000,000,000 -> 兆 となります。 もうこれは完全に覚える他ありません。 10万 -> 100 thousands
百万 -> 1 million
10億 -> 1 billion
1兆 -> 1 trillion などと自分の仕事でよく使うケタを何回も練習して考えなくても変換できるようにしておいてください。
残りの4つのポイントに関しては次回へ
via blog.livedoor.jp
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