2010年9月9日木曜日

40歳までに知ることになる、22歳の自分に教えてあげたい12のこと - G.A.W.

というわけで、人間のクズみたいだった22歳の自分に教えてあげたいことでも書いてみます。ほんとに「22歳の俺」にしか向けてません。


1. 学校を絶対にやめないで継続する

 22歳の時点でもう学校行ってなかったしなー。大学行きたいわけでもなかったし。

 んー、でもあえて言うんなら、学力はあったわけだから、大学には行っといたほうがいいですよー。経済的問題で公立しか選択肢なくて、しかも当時はセンター5教科必須のところがほとんどで、数学がうんこレベルでだめだったので大学行けなかった、というのが当時の俺の意見でしょうけど、本気で数学やる気なかったでしょーあんた。

 結局大学に行かなかった俺がねー、その後、大学に行った人と自分の違いっていうのを考えると、これはっきりあるんだよね。それは「強制的に体系的な知識を身につけさせられるかどうか」っていうこと。知識は本でも身につくんだけど、よほど強力な動機でもない限り、大卒でそこそこ勉強した人と正面から渡り合えるだけの体系的な知識って、なかなか身につけないんだよねー。

 自分の好みである必要は別にないの。経済学でも心理学でもなんでもいい。「そこを基点にして」「この世界を把握する」ための基礎があればいい。そして基礎には囚われず。自由に。あと、わかんない言葉があったらすぐに辞書引いたりする習慣は、あとでものすごく効いてくるから継続していいよ。新明解でも平気だよ。40歳になっても別に外国行きたいと思うことないから、英語の勉強もしなくていいよ。あ、ただ、すちゃんさんも言ってたけど、英語わからないとネットで得られる情報の幅が減るかもねー。22歳のあんたは知らないだろうけど、後にウィキペディアっていうすんごいおもしろいコンテンツが登場してね、なんかこう、肝心なところに行くと英語版しか記事がなかったりするのよ! あれ腹立つから。

 本はね、雑読で問題ないよ。好きなもの読んでればいい。活字を大量に咀嚼できる基礎体力みたいなのは持ってていい。あと文章いっぱい書け。いまあんたが心配してるだろうような、才能の枯渇とかないから。書けば書くほどうまくなるよ。でももし小説書きたいんだったら、岩にかじりついてでも小説の技法は勉強しといたほうがいい。あんたの周囲に数人いる「読み巧者」の人に徹底的にぶっ叩かれておくといいよ。


2. お金は腐らずに残るもの ─ 投資は早く始める

 別にいくら浪費してもいんじゃね? ただねー、計画的に浪費したほうがいい。いまのあんたには想像することが難しいだろうけど、意外に人間40歳とか50歳になっても死なないわけ。マンガとか小説とかさー、そういうのは衝動買いでいいんだけど、耐久消費財みたいなのはよく考えて買ってね。

 22歳も40歳もどっちも俺だから、投資とかそういうややこしいこと考えないから。考えろったって無駄だろうし。ただねー、あんたんとこの社長、けっこう理解のある人じゃん。給料から毎月5万くらい天引きしてもらって、それを貯蓄してもらうといいよ。なんかそういうシステムあるはずだから。自分で貯金なんてできないでしょ?

 あ、あとそれと借金はだめ。あんたが借金で人間関係を壊さずにいるのは僥倖もいいところだと思って。「あいつはしょうがねえなあ」ってみんな大目に見てくれてるだけだから。まあ、いまのあんたにはとうてい先のことなんて考えられないだろうし、すべての人間関係ぶっちぎって遠い場所で幻想の小学校5年生と一緒に海見てしにてーとか思ってるかもしんないけど、それ40歳になっても思ってるからまじでびっくりするよ。

 でもね、人間死なないから。生きてる限り、必ず——いい?これは絶対に、必ずだ——やりたいようにやってると、他人に迷惑をかける日が来る。すべてから逃げて世界中の人からいちばん遠い場所で暮らしたいのならば、そのためにこそ社会に対してかける迷惑を最小コストにする必要がある。もちろん世話になる分についてもだ。義務は果たせ。義理も果たせ。そして稼いだ金を有効に浪費して、自分が閉じこもる場所を確保しろ。その場所を確保するためにも、絶対に世界からは逃げられない。死にたいならすぐに死ね。周囲にかける迷惑とか忘れろ。どのみち死んだら迷惑かかるんだ。そして、そのときに死ねないなら、たぶん一生死ねないから。死ぬの諦めれ。


3. 第一印象で家を買わずに、近隣の住宅環境に恵まれた安い家を買う

 あんた家買わないから。考えなくてもいいよ。ただ、三十代後半くらいから「自分の不動産」ってものは欲しくなるだろうね。そのときどう折り合いつけるかなんだけど、これはまあ、22歳のあんたには関係ねーな。


4. 予算内で生活をする癖をつける

 さっきもちらっと書いたけど、これ、あんたできないだろ? 天引きがいちばん。

 ただねー、あんたいずれコンビニのオーナーになるんだけどさ、そのときには予算が必要になるよ。雇われの店長やってるうちはカンだけでもけっこうやっていけるけど、それってきついときに自分が無理して人件費コントロールできてるからでしょ。あと売上が笑えるくらい伸びてるから。いずれそういう時代は終わるよ。まあ、その時代でもすでにコンビニ飽和状態みたいな話題は出てるだろうけど、いずれそれがシャレにならないことになる時代が来るわけさ。そのときに予算決めて、その範囲内でどう投資していくかっていう手腕が問われるから。きっつい時代になるときこそこの手腕が問われる。そのためには、いいときに最大の利益を追求することを勉強したほうがいいね。


5. どんなものでも交渉する技術を身につける

 あー、これは必要。ほっといてもあんたそのうち交渉できるようになっていくけど、これは早いうちから身につけておいたほうがいいかなー。方法としてはねー、とりあえず組織に守られてるうちに「なんでもいいから俺が最強」って主張できるようにしといて。妥当だと思われる自分の主張は全部強引に通していい。恨み買ってもいいよ。あんた友だちいないし、別に欲しくもないでしょ? で、そのうち叩きのめされるから。そのときに組織が背後にいないときっついことになるよ。勝つ方法をあらかじめ知ったうえで、譲歩する方法、負けたときの撤退方法を学習しとくこと。ほかの人は知らないけど、俺自身にとってはそれが最良の学習法だと思う。

「人間は失敗からしか学ばない」っていうのは、俺の死ぬほど嫌いな言葉のひとつだけど、まあ、手っ取り早くはあるんだよね。だから成功体験積んだうえで、派手に失敗するといいよ。ざまぁwwww

 ちなみに失敗は即人生の終わりじゃないんで。周囲がフォローの手を差し出してきたときには、それにつかまること自体が組織においてはトータルで利益になるってことだけは覚えとけ。それは借りを作ることにならない。というより、失敗した時点でもう借りは生じてる。失敗したらぐだぐだ言ったってムダなんだわ。あとはいかに通常状態に復帰できるかだから。そこ勘違いすんな。


6. 健康保険は片時も手放してはいけない

 これ、アメリカの話なんだよね……?

 まあいいや。生命保険とかは、別に結婚してからでいいと思うよ、考えるの。

 ただ、これに付随して言っておきたいのは、たとえ10年後のあんたが結婚してる状態とかまったく想像ができないとしてもだ。そして未来がどこかで変わって結婚しないとしてもな。生きてるっていうのは、それだけで死ぬと周囲の人に経済的損失が行く可能性があるってのは覚えておいて損はない。死んでいい人間はこの世に存在しない。ただ生きてるというだけで、その人の存在は社会において「役に立ってしまう」んだ。たとえあんたの生がどんだけクソみたいなものであったとしても。役に立つことが不可避なのよ。それこそがうざいと感じるあんたの気分はよくわかる。わかるんだが、あんたが望んでるような「海辺の時間」みたいなのは永久に実現しねえ。だから全力で効率よく「逃げる」ためにも、自分の存在の重さの軽重はよく計測しとけ。わかんなかったら他人に聞け。必要とされる人間になることなんかが目標なんじゃない。いやおうなしに必要とされるんだから、その「必要」の分量を見誤るな、と言ってる。

 ちょっと話逸れたけど、どうせあんたにとっては自分の命なんかどうでもいいんだろうから、あえて言ってみた。いつか「自分とかどうでもいい」が許されない日は、生きてるだけで必ず来る。そのときのショックを乗り越えるためにも、自分の存在がどう社会と関わってくるかは知っとけ。知ったうえで逃げるのは自由だから。


7. 仕事は質、家庭は量が大事

 あんたまともに家庭築けないよ。いや、もうわかってるだろうけど。あんた「自分は本来はふつうの人間であり、そのふつうさから逃れるためにしいて自分のことを変わっていると思い込もうとしている」とか思ってるだろうけど、あんたのおかしさはそのレベルじゃないらしいよ。40歳になったいまでもよくわかんねえけどさ。俺おかしいんだって。将来のあんたの奥さんが言ってたよ。

 仕事は質が大事っていうのはいうまでもなくわかってるよな。効率よくすれ。効率は信じてていい。ただしその「効率」は自分のことだけじゃないっていうのは覚えとけ。自分だけが効率よく動くのは簡単だ。でも「組織全体」として効率がよくなるためには、人間のことを知らなきゃだめだ。人間が「一般的に」なにを大事だと思ってるかは知らないとやばい。みんな家族とか想像以上に大事だ。みんながみんなるりちゃん大好きすぎてほかのことどうでもいいとか思ってるわけじゃない。まあそれは知ってるか。そして、あんたが想像している以上に、人にとって「自由」というのは大事じゃない。ここポイントな。30歳くらいのときにテストに出るよ。あんたにとっての「自由」は「すべてからの解放」を意味してるだろうが、それって実質死ぬ以外に方法がない。ほかの人がなにを快適とし、なにを不快とするのかはよく観察しとけ。

 そうしたすべてを包括したうえでの「効率のよさ」ということを考えろ。別に本とか読まなくてもいい。考えればわかる。死ぬほど考えれ。


8-1. 金持ちへの近道があると言う人の話を聞かない

 まあ聞かないよな。


8-2. マルチ商法と呼ばれるビジネスから、遠く遠く距離を置く

 まあ、これも平気だろ。とりあえずあんたの将来の奥さんには気をつけろ。ファミレスの横の座席に座った人が、なんかそれっぽい雰囲気の人たちだったときに、「ネズミってやだよねー」「そういえばこのあいだネズミがさー」「あのゲームに出てきたマルチっていうキャラクターなんだけどさー」とかいきなり大声で話し始めてすごい気まずい空気作るから。もちろん10年後のあんたはその気まずい空気に気がつかないどころか、話の真意もまったく読めずに「ネズミっていうのはな!」とか大声で返事して隣の人いなくなる。ひどい話だ。


9. 夫婦の価値観が同じことが大事

 なんかもう飽きてきた……。

 まあいいや。続ける。いいか、よく聞いとけ。22歳のあんたはアホだ! 自分でもわかってると思うが、想像を超えてアホだ! しかも聞いて驚けよ。40歳になってもあんたはアホだ!! 神奈川県爆発しろ!! そのうちついったーっていうあんたにとってぴったりのツールが出てくるんだが、そこで「ちんこ!」とかゆって喜んでる40歳があんただ! しかし「うんこ!」とかゆってリプライちゃんと返ってくるからそんなに孤独じゃないよ☆

 まあ、とにかくそんなようなわけで、あんたは徹底的にアホであり続けるので、もしあんたが「こいつにはかなわねえ!」と思うような人間がいたら、相手が男でも女でも幼女でも13歳の女の子でも○学校4年生の小生意気なビッチでも迷わず近づけ! あんたのあまりのアホさ加減をかわいそうに思って、それらの人々はなにかを教えてくれるはずだ。バカにされることを恐れるな。どのみちおまえはアホだ。ただしちんこを踏んでくれる人はだれもいない。悲しいのう!

 ま、そんなことを繰り返してるうちには、なんかのまちがいで結婚とかしちゃうかもしれないよ。しないかもしんないけど。あんたが「おもしろい」とか「賢い」と思った人なら、価値観の共有はできないかもしれんけど、互いの価値観を尊重することはできるから。ひとつの関係を長く続けるうえで最大の敵は、相手のことを「つまんね」と思うことだ。逆にいえば「つまんね」と思っちゃわないように努力は続けろ。だれもがあんたみたいに40歳になっても「わーきれいな石見つけたよー!」って海辺で石拾い始めるほどアホじゃない。多くの人にとって世界は有限であり、その有限さのなかで、一緒に前を向いて歩ける相手ってのが必ずいるはずだ。見つかるかどうかは別問題だが、そこを疑うな。疑ったら、終わる。


10. 友人とのつながり

 あー、切っちゃっていいよ。別に困んないから。あんたが離れたくないと思った人以外は。


11. 給料が高いだけの理由で仕事を引き受けてはいけない

 飽きた。もういいよ。好きにすれ。どうせあんた小売の仕事しかやんないから。


12. 信用はしても確認をする

 これについてはむしろ真逆。

 あんたは世界のすべての人間が打算と悪意で動いてると思ってるだろうけど、あんがいそうでもないんだな。その世界観で死なないで生きてるあんたはあんがいタフだったなーといまになれば思うんだが、人間と人間はあんがいなかよくしたがってるものであり、ただし利害は別扱いってのが現実だ。そこんとこをきちんと分けられるのが大人で、利害と「なかよくなりたい」をごっちゃにしてるうちは、まあ子供だ。そして大人といえども「本当に」分けられる人はあんがい少ない。あんたはもともと人間をだれも信用してないし、人間が利害で動くということはよく知ってる。だから、分けられる。自分の利害と相手の利害に鋭敏になれ。それを前提として腹の底に飲み込んだうえで、相手のことは徹底的に信用しろ。頭から信用してかかれば、逆に信用できないところはよく見えてくる。信用できねえところは遠慮なくぶち壊してかまわねえ。空気読めとかいわれるだろうが、信用できるところをきっちり信用しつづけていけば、多少の空気読めねー状況くらいは打破できるし、改善できる。

 あ、でもプライベートではそれやっちゃダメダヨ☆


〜以上12項目〜

 と、忠告したところで、22歳のあんたがまったく聞かないことはよくわかってる。だからまとめとこう。死にたいなら、死ね。ただし、もし10年ばかり耐える気があるなら、少なくとも呼吸もめんどくせえという状況は脱することができる。ただそのかわりに「死にてえ」からこそ見えていてさまざまなものの一部は失うことになる。でもねー、あんたが心配してるように、すべてを失うかっていったら、あんがいそうでもないんだよなー。

 とりあえず「意志」ひとつだとは言っとく。どこに進むにしろ。俺は当座の「死にたくねー。楽に呼吸してー」が達成されて、さあどうしようかなーと思ってるところ。とにかく、死なないで生きてればどうにかなるわ。あと「世界は総体として美しい」っていう、22歳のあんたが言語にできないでいる信仰だけは捨てんな。できればその「世界」のなかに人間も入れてやれ。

 ほんとはうすうす知ってんだろ?


 以上の内容は、すべて「完全に」22歳の自分に向けたものです。

 あ、あと最後にひとつだけ。

 親指シフターやめとけ。将来ほんとキーボードで苦労するから……。

Posted via email from realtime24's posterous

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