2010年4月28日水曜日

本居宣長に学ぶ精読の極み/注釈をするは、すべて大に学問のためになること也 読書猿Classic: between / beyond readers

ぐっと時代は下がって、2世代くらい前の人たちが、こんな風に「古典」を勉強していた、という話を紹介しよう。
 「大きなマージン法」とは、今勝手に名づけたのだが、レシピ風に述べるとこんな感じである。


1.アタマにいれようとする本を、岩波文庫で2冊買います。

2.買って来た岩波文庫を丁寧にバラして、1ページずつにします。

3.大きめの台紙(「美濃表紙」と言ってた気がするが現在ならB4版か)の中央に1枚ずつ、解体された岩波文庫のページを貼り付けましょう
(なぜ2冊買ったかと言えば、その当時はコピーがバカ高く、1つのページの表も裏も必要だから。つまり、今なら大きな用紙に最初からコピーすれば、2〜3の作業は不用である/今ならパソコンの中だけで完結するやり方がいくらもある気がするが、紙を工作する感覚がいい、らしい)。

4.いよいよ読んでいき、気になったところに印をつけて、そこから矢印を外側の台紙の部分(つまり「マージン」)に引いてメモを書いていきましょう。最初は鉛筆、読む回数を重ねるごとに、黒ペン、赤鉛筆、色ペン……と筆記具をかえていきます。

5.注釈書や研究書の内容も、該当ページのマージンに書きこみ、該当箇所に印を付けて結び付けましょう。

6.書きこみを重ねながら、繰り返し読むことで、マージンに書き切れなくなるころには、本の内容がだいたいアタマに入っているでしょう。


 なお、宣長は、なるべく早く注釈つけをやった方がいい、と言っているが、ずぶの初心者には、もっと軽い気持ちであれこれ読むことを勧めている。さすが宣長、話がわかるぜ。

やってみようと思う。

Posted via web from realtime24's posterous

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