Photo: Jon Snyder/Wired.comソニー製品の中では、爆発するのを待つだけの「故障」爆弾のタイマーが時を刻んでいるのだろうか? 製品の保証期間が過ぎるとすぐに壊れるように同社が意図的に設計しているとの説を、多くの日本の消費者が今でも信じているらしいことが報道されている。
英国『Telegraph』の記事によると、この「ソニー・タイマー」説は、同社を20年間にわたって悩ませ続けているという。
当初は、技術に対して強いこだわりを持つ日本人たちによる都市伝説の1つとして始まり、漫画の中で冗談のネタにされたり、オンライン掲示板に書かれたりしていた。ところが2006年に、欠陥のあるソニーのバッテリーを搭載した、410万台を超える米Dell社のノートパソコンがリコールとなったことから、この噂が真面目な話として社会的に意識されるようになった。(Dell社に加えて、ソニー、東芝、中国のLenovo社、富士通、米Apple社が製造したノートパソコンを含めると、リコール対象になったバッテリーの総数は実に世界で960万個に上った(日本語版記事)。)
爆発の危険があるバッテリーによって、ソニーの評判は大きなダメージを受けた。ソニーでは長年にわたってタイマー説を払拭しようと取り組んできたが、保証期間後に製品が故障するたびに、伝説は揺るぎないものとなっていったらしい。
『Telegraph』の記事によると、ソニーの『PlayStation 3』の人気が今でも非常に高いのは、タイマーの呪いがかかっていないと言われているからだという。(念のために付け加えると、筆者のPS3のハードディスクは保証期間が切れて3ヵ月で壊れたが、これはおそらく私が2ヵ月にわたって『Borderlands』[日本版はXbox360版が2月に発売予定]をひたすらやり続けたからだ。)
「技術革新を誇りとする国において、燃え上がるノートパソコンと史上最大の製品リコールはそう簡単に片付けられるものではない」と『Telegraph』の記事は指摘している。
[業界2位のソニーエナジー・デバイス(Sony Energy Devices=SED)製電池が2006年に行なった回収については、回収対象が約960万台という規模の大きさが話題となったが、2007年には松下電池工業(現 パナソニック・エナジー社)製の携帯電話向けリチウムイオン二次電池について、累計4600万個という大規模な回収が発生している]
今後の品質で勝負するしかない。
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