生産性と賃金の関係Source: Firedoglake上の表は、生産性(赤)と賃金(青)の関係を表した表です.表からは80年代から生産性が上昇しているにもかかわらず、賃金は横ばいが続いています.技術の発展→設備投資→生産の効率化→利益率を高めるこれが普通だと思っていました.しかし、大手会計事務所Deloitteのレポートによると、企業の総資産利益率(ROA: Return on Assets)は、1965年から7割以上も減少したという驚きのレポートがありました.テクノロジー企業のROA推移 (1965-2008)
Source via: Business UnboundROAとはROAとは、総資産に対する利益の割合で経営者が資産を有効活用しているかを表します.総資産利益率 ROA = 利益 ÷ 総資産この数字ななぜ重要かというと、資産(資本や借金)を増やせば、利益を増やすことができるからです.損益(Profit Loss)ばかりみていて、右肩あがりに利益が上がっていても、借金を増やして財務体質を悪くしている可能性もあるからです.その辺、ROAはごまかしが聞きません.資産を増やしたのであれば、その同じ割合で利益を増やさなければなりません.例 流三郎商事総資産: 1000万円利益: 100万円ROA: 10%設備投資のため500万円を新規借入した場合総資産は1500万になります.ROA 10%を期待すると期待利益は150万円となり流三郎商事の経営者は、50%の増益を達成する様、経営する必要があります.この表をみる限り、テクノロジー関連企業のROAは下がっており、経営者は資産を有効活用していないことがわかります.生産性は上がる一方、賃金はあがらず、収益性は下がる.技術革新(イノベーション)とか言うけど、実際にはITやハイテクは収益性を上げていないということでしょうか?アメリカの全産業をあわせると、1965年からROAは75%も減少.テクノロジー、小売、通信産業など9産業中7産業がROAを下げたそうです.ちなみに、9産業中、唯一ROAが上がった2産業はというと?航空宇宙・防衛(Aerospace & Defense)医療(Healthcare)だそうです.やっぱりアメリカは戦争によって成り立ち、高騰する医療費で、国民を苦しめているということ?Source: Deloitte
2009年11月27日金曜日
技術は収益性を下げる?:アメリカ経済ニュースBlog
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