2010年3月13日土曜日

「全てを手帳に記録する」、ユビキタス・キャプチャーの実践 | Lifehacking.jp

Thursday, 19 April 2007 · View comments2 Comments and 70 Reactions · GTD, LifeHack, Stationery, Uncategorized

rolodex.jpgユビキタス・キャプチャーという言葉は誰がいいだしたのかはっきりしないのですが、43Folders あたりでは気づいたらふつうに使われていました。

最近よく使われるようになったこのユビキタスという言葉には、「汎用的」とか「どこでもみつかる」という意味がありますが、ここでは「全ての場所で全ての出来事を」という意味に使っています。つまり、「ユビキタス・キャプチャー」というのは、「人生に起こる全ての出来事を記録してゆく」という手法です。

井上光晴氏の「小説の書き方」(新潮選書)に A, B, C の三つの練習ノートを作るという話があるのですが、そのうち最初の A ノートは朝から夜までの全てのできごとを書いてゆくものとして紹介されています。これもユビキタス・キャプチャーの一種ですが、こうして記録してゆくことによって様々な効果が生まれます。

ものごとに「忘れる」すきを与えない安心の感覚創造性や発想力。そしてなによりも、人生の一瞬一瞬を捉えて放さないぞ、という「コントロール」の感覚です。

キャプチャーのしかた

必要なのは、手帳と筆記用具だけです。ただし、この二つはいつでもどこでも持ち歩くことが大前提です。人にもよると思いますが、私は鉛筆が時とともに薄れてしまうのが気になるので、ペンで書くようにしています。手帳はずっと保存することと、背表紙が堅くて手で持ったままでも書きやすいといった点を考慮して、少々高価ですが Moleskine Pocket Ruled Notebook を愛用しています。

あとは、朝から晩まで、起こる出来事や思ったこと、忘れてはいけないこと、読んだもの、聞いたもの、ふと思いついたことなどを、メモしていきます。時間があって、文章を手で書くのに慣れているなら長文で書くのもいいですが、たいていの場合は2、3行を越える必要はありません。手帳で自分だけのプライベートの Twitter を書いているような感覚です。ただ、「今なにをしてるの?」ではなく、「今、何が気になってる?」「何を思ってる?」を書いていきます。

こうして念頭にある全てのことを記録してゆくと、日々のできごとを「覚えておく」のではなく、「書いて忘れる」というスタイルがだんだん確立してきます。忘れたくない出来事の全ては手帳に書いてあるという安心が生まれますので、頭の中に苦労して溜め込んでおかなくてすむようになります。

自分の経験では、最初は「こんなくだらないことを書き込んでもいいのか?」と、重要なことだけにキャプチャーをとどめようという気持ちがわき起こりますが、そこをあえて、最初はなんでも念頭にあることは全て書くようにしていきます。時間と経験とともに、絶対に後で利用されないゴミ情報と、書き込んでゆくべき「ネタ」との区別がつくようになっていきます。

効果は?

やり方は人それぞれ、効果も人それぞれだと思いますが、誰しもが感じると思うのは頭の中にあったことが全て掃き出されたことによって生じる、ゆとりの感覚だと思います。心配事が一つでも減ったわけではありませんし、忙しいのは変わらないのですが、私はいつもキャプチャーが済んだ後は、「とにかくこれが今自分にとって気になっているできごとの全てだな」と、全体像を見渡すことができたことによる落ち着きが得られます。

日々キャプチャーを続けてゆくうちに、こうした小さなゆとりの周囲に、自分はどんなに小さなことでも自分にとって大事なことは忘れていないという自信が身に付いてきます。また、日々小さなネタを思いつくままに書いているうちに、思わぬところでアイディアの点と点を結ぶ線が見えたりして、発想力が刺激されるという効果も大きいでしょう。

自分の経験では1週間続けるだけでも非常に効果は大きいですが、3年も続けた頃には、膨大なコメントや、できごとの記録、見たテレビ番組のメモや、読んだ本の一行の感想などが蓄積され、自分の年代記ができあがってきます。自分自身を客観視し、長期的な観点を形成するのに、これ以上の資料はありません。

最も大事なキャプチャー

日々のタスクやできごとのキャプチャーも大事ですが、それ以上に書いていて後々宝物になるのが、日々の小さな成功の記録、本当に幸せなことがあったときの記録、そして遠い昔の子供の頃の思い出を不意に思い出したときの記録などです。

こうした大事な瞬間を、まだ感覚が醒めないうちに走り書きする。そんなことを続けてゆくうちに、自分の人生が手帳のなかに織り込まれていきます。自分にとって大切なことはすべて手帳が代わりに覚えてくれている。この感覚が、人生をコントロールしている、という安心と自信を与えてくれます。

日々の仕事に追われる脳を休ませるためであれ、逃れてゆく時間をページに留めておくためであれ、ぜひおすすめしたい習慣、それがユビキタス・キャプチャーです。

早速、実行してみよう。

Posted via web from realtime24's posterous

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