第三者が対象者に触れているのを見て自分が対象者に触れているのと同じ触覚が生じたり、第三者が対象者に触れられているのを見て自分が対象者に触れられているのと同じ触覚が生じたりする共感覚は、特にミラータッチ共感覚と呼ばれる。第三者を介さずに、対象者の身体部位を目視しただけでその部位に実際に触れたのと同じ触覚が生じるケースもあるが、「ミラータッチ」という呼称はふさわしくないことになる。また、第三者が非人間(物体や動植物)であるケースもあるが、これも「ミラー」とは言えない。すなわち、「ミラータッチ」という呼称は、他の人間を介在させてまた他の人間を触る(他の人間の身体を自分の身体であるかのように借りる)共感覚に与えられるものである。これに該当しない例外については、今後新たに呼称が与えられる可能性もある。
男性の中には、ミラータッチ共感覚が女性に対してしか起こらない者がいる。これらの男性は、第三者や物体が女性に触れて(触れられて)いる光景を目視するだけで、その女性に触れている(触れられている)触覚を生じる。(日本人男性の報告例[2][3])
これらミラータッチ共感覚者の訴える特異な感覚の存在は、いくつかの実験によって確認されている。例えば、Michael J Banissy & Jamie Ward らによる実験では、頬への刺激を用いて、「実際に触れていない頬を触れられたと答えるエラーが、ミラータッチ共感覚者において頻発する」ことを検証した。[4]
ミラータッチ共感覚によって生じる触覚は、対象者や物体に物理的に接触した場合と同じものであると感じられるにもかかわらず、多くの場合、自我と他我との区別、物理的接触と共感覚的接触との区別への理解が失われることはない。
via ja.wikipedia.org
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