働く独身女性の必要としているマンションは、家族幻想とは180度異なり、“機能性”と“合理性”が要求される。
キッチンカウンターに空間があるなら、キッチンで無駄な動きを省くための収納空間にすべきだ。
働く女性はパソコンを持つ。書斎はダイニングより大切だ。家族空間確保の犠牲になってきたトイレはもっと優雅に作るべきだ。
中途半端なクローゼットなど潰してしまえ。客用布団など必要ない。一人のベッドルームのみを充実するのだ。
リビングとダイニングというこれまでの主役はいらない。立派な書斎と贅沢な寝室と広いトイレが働く女性にとっての夢なのだ。
会場で、紙と鉛筆を持つ男性から、講演後、手が上がった。
「もっと具体的に聞かせてほしい」
10年前、「なぜ駅弁は高カロリーばかりなのか」と、疑問を投げかけたことがある。
そして、大手弁当屋に「絶対売れるから」と私が太鼓判を押し、ローカロリー弁当を試験的に新大阪駅で販売してもらった。だがまったく売れず、私は後に謝るはめになった。
それが今はどうだ。ローカロリー弁当など普通に並ぶ時代になった。
機能性のみを追求した独身女性向けマンション。トイレばかりが豪華なマンションに女性が飛びつくのもまた10年先かもしれない。
しかし、私には自信がある。おそらくこれからの時代も女性は堅実だ。そして、貪欲だ。
独身女性の好むマンションを作れば、私の勘では間違いなく売れる。
この市場を開拓するためには、開発分野に女性の視点がかかせない。
不動産分野にダイバーシティを願うばかりだ。
2009年8月28日金曜日
独身女性を拒絶するマンション:日経ビジネスオンライン
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