【仮説】なぜ Twitter は情報が素早く伝わるのか
今日の夜、知人に Twitter を説明する機会があり、改めて「Twitter はなぜ情報が素早く伝わるのか」を考えてみました。仮説レベルですが、ちょっとまとめを書いておきたいと思います。
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(1) 伝送路に関する要因
個々の発言を伝える伝送路として、単純なフォロー/被フォロー関係以外にも2つの手段が存在している。そのため一見フォロワー数の少ないユーザーからも情報が伝播していきやすい。
A. フォロワー
最も基本的な伝送路。あるユーザーの「つぶやき」は、彼/彼女をフォローしているユーザーのタイムラインへとダイレクトに伝わる。特に「ハブ」と見なされるような、被フォロー数の極端に多いユーザーが登場するようになっており、ハブにまで到達した重要情報は一気に伝播する可能性が高い。
B. ハッシュタグ
広く共有したいというテーマについては、ハッシュタグを付けて発言するという文化が定着した。またそれを受けて、ハッシュタグを検索リンク(クリックするとそのハッシュタグで検索した結果が表示される)に置き換えるという対応が Twitter 運営側(サードバーティー含む)によって行われている。その結果、フォロー関係が存在しなくても、ハッシュタグが伝送路となって情報が伝わるというケースが増加した。
C. ReTweet
ハッシュタグと同様、リトゥイート(ReTweet、あるユーザーの発言を発言者を明示した形で引用すること)の文化も定着した。そのためフォロー関係、ハッシュタグが存在しなくても、重要な情報は繰り返し引用されることで伝播していくというケースが増えている。
(2) 情報集約に関する要因
Twitter とそれを取り巻くクライアントアプリケーション/サービスの進化により、個々の発言が集約され、重要な情報が発見されやすくなっている。
A. トレンド機能(外部サービスを含む)
Twitter 自身のトレンド機能により、つぶやき内の頻出単語(=いま Twitter 上で話題になっているニュース)を確認しやすくなった。また同様の機能が「buzztter」「TweetMeme」といった外部サービスによっても実現されており、多くのユーザーが注目する情報が発見されやすくなっている。
B. ふぁぼったー
Favorite された発言を集約するサービス「ふぁぼったー」の存在により、Favorite 経由でも情報が集約されるようになっている。
(3) ユーザーサイドの要因
A. ユーザーの性質/文化
現在 Twitter に参加しているユーザーは、比較的インターネットの先進的ユーザーが多い。そのため積極的に発言し、重要情報は伝達しようという意欲が高く、結果として情報流通を加速させている。また大きな事件・事故・災害等で Twitter が重要な役割を果たすというケースを目の当たりにして、「Twitter で情報を流そう」という意識が以前にも増して高まっている。
B. 従来型メディアの参加
そもそも従来からメディアとして活動してきた企業/組織が Twitter で情報発信するようになっている。また Twitter に公式アカウントを作るだけでなく、自らのサイトも Twitter と連携させ、「この記事についてつぶやく」ボタンなど情報を転移しやすい仕組みを整備するようになってきた。その結果、Twitter にリアルタイムに流入する情報量が増えている。
C. クライアントアプリケーション/サービス
Twitter が開放的なAPIを用意しているため、多種多様なクライアントアプリケーション/サービスを通じて発言ができるようになっている。そのため「携帯電話からつぶやく」「他サイトを閲覧中につぶやく」という行為が可能になり、また操作の難易度も大きく低下したため、リアルタイム性の高い発言を増やしている。さらに他ユーザーの発言が整理しやすくなり、重要な情報を見逃す可能性が減っている。
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そもそも出発点は、「1,000人以上フォローしていても重要なニュースが伝わってくるのはなぜだろう?」という疑問でした。個人的な経験のレベルからささっと考えたので、MECEになっていない部分が多々あると思います。またサポートするエビデンスが一切無くてスミマセン。ツッコミお待ちしています。
2009年7月26日日曜日
POLAR BEAR BLOG: 【仮説】なぜ Twitter は情報が素早く伝わるのか
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